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2018年5月 3日 (木)

平成30年度東京支部講演会抄録

メインタイトル
診療スタイルを変えたデジタルデンティストリー
サブタイトル
〜これからの歯科医院に求められるチームワークとCAD/CAM運用〜

リード(400~600)
 デジタルデンティストリーの時代が到来し,患者データの管理から画像診断,そしてCAD/CAMまでデジタル機器への対応が今後の医院展開の鍵となってきました.すでにラボワークにおいてはCAD/CAMと3Dプリンターの導入により,補綴修復物やアライナーの生産ラインに効率化,納期短縮など大きな変革が起きています.しかし,これらのデジタル機器は決してラボだけの話ではなく,チームワークによってチェアサイドの診療スタイルが変わるとき,はじめてその真価が発揮されることでしょう.
 CAD/CAMには,生産性だけでなく,再現性と保存性という大きなアドバンテージがあります.これらのアドバンテージを活かした個別対応の診療プロセスを組み立てることは,院内でCAD/CAMを運用していくうえで重要なポイントとなります.現在では,受診者の希望や必要な条件をデザインに落とし込んでいくまでのプロセスにおいて,「D-スキャン」や「モーフィング」などのテクニックが有効な手段となっています.また,ソフトウエア「3D viewer」を用いれば,加工前のデザインをデータ送受信することで院内にて確認することも可能になります.ここでは,ラボと情報共有するプロセスにおいて,歯科技工士とのチームワークが密な連携を可能にしています. 一方,材料面において,近年登場した高透光性マルチレイヤードタイプのジルコニアは,フルアナトミカルクラウンを前提としていながら高い審美性と生産性を両立しており,今後ジルコニアクラウンの主流になることでしょう.さらに,ジルコニア®は,審美補綴としてだけでなく,エイジング対策やバイオフィルム抑制,高接着性などの点で注目されています.演者の臨床においても,これらの特性を活かした予防補綴としての症例が大きなウエイトを占めています.ここでは,支台歯を守るための補綴修復の意義とイージーメンテナンスの価値を受診者へ伝えるプロセスにおいて,歯科衛生士とのチームワークが診療スタイルを支えています.
 受診者にマッチする診療プロセスを提案していけることは,CAD/CAMシステムの大きな魅力であり,補綴修復の不確定な部分を事前に排除し,受診者に安心と信頼を提供する診療スタイルにつながるものと考えています.そしてその基盤となるものはチームワークの存在であることは間違いありません.本講演では,ジルコニアクラウンの登場から10年を機に,デジタルデンティストリーの現状と歯科医院の未来像について考えてみたいと思います.

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